NVIDIAは、2025年1月30日に新しいGeForce Game Readyドライバーをリリースしました。このドライバーは、新たに発売されたGeForce RTX 5090およびRTX 5080グラフィックスカードに対応しており、DLSS 4のマルチフレーム生成や新しいAIモデルを活用して、ゲームのパフォーマンスと画質を大幅に向上させます。
GeForce Game Ready ドライバー 572.16
DLSS 4は、従来のレンダリングに比べて最大8倍のフレームレートを実現し、4K 240 FPSでのフルレイトレーシングゲームを可能にします。特に、Cyberpunk 2077やAlan Wake 2、Hogwarts Legacyなどのゲームでは、DLSS 4のマルチフレーム生成がネイティブサポートされ、よりスムーズで高品質なゲーム体験を提供します。
さらに、NVIDIAアプリのアップデートにより、DLSS 4のオーバーライド機能が追加され、DLSS 4をサポートしていないゲームやアプリでも、新しいAIモデルを適用して画質を向上させることが可能になりました。これにより、GeForce RTX 50シリーズユーザーは、DLSSマルチフレーム生成を有効にすることで、ゲームのフレームレートを大幅に向上させることができます。
また、NVIDIA Broadcastのアップデートでは、新しいAI効果として「Studio Voice」と「Virtual Key Light」が追加され、ストリーミングやビデオ会議の品質がさらに向上しました。RTX Video Super Resolutionも効率化され、GPU使用率が30%削減され、HDR動画のアップスケーリングもサポートされるようになりました。
このアップデートにより、GeForce RTXユーザーは、より高品質でスムーズなゲーム体験を楽しむことができます。今後のアップデートでも、さらなる機能追加が予定されており、NVIDIAはユーザーフィードバックを積極的に取り入れていく方針です。
NVIDIA Appまたは、以下のURLから手動でドライバーのダウンロードが行なえます。
サポートの追加
- Alan Wake 2:DLSS 4 with Multi Frame Generation & NVIDIA RTX Mega Geometry Update
- Cyberpunk 2077:DLSS 4 with Multi Frame Generation Update
- Hogwarts Legacy:DLSS 4 with Multi Frame Generation & DLSS Ray Reconstruction Update
- Indiana Jones And The Great Circle™:DLSS 4 with Multi Frame Generation & RTX Hair Update
- Marvel’s Spider-Man 2:DLSS Super Resolution、DLSS Frame Generation、DLSS Ray Reconstruction、DLAA、Reflex、レイトレーシングを搭載
- Kingdom Come: Deliverance II:DLSS Super Resolutionを搭載
- Star Wars™ Outlaws:DLSS 4 with Multi Frame Generation Update
最適化の追加
- DYNASTY WARRIORS: ORIGINS、Indiana Jones And The Great Circle™、Marvel Rivals、Marvel’s Spider-Man 2、Path of Exile 2、SUPERVIVEの6つの新しい最適設定プロファイル
修正された不具合
- 特定のG-SYNC互換モニターで、ゲームのFPSが60 FPSを下回るとちらつきが発生する問題
- G-SYNC: Indiana Jones and the Great Circleで、垂直同期が無効になるとマイクロスタッターが発生する問題
- Snowdropエンジンを使用するUbisoftゲームの安定性の向上
- Evernote/QQ/Asus Armoury Crate: 通常よりも高いCPU使用率が表示される問題
- KeyShot2024: シーンのカメラキーフレームアニメーションの読み込み時にTDRが発生する問題
- Blender Cyclesで、モーションブラーが一部の場合に正しくレンダリングされない問題
既存、未修正の不具合
- 「通知領域にGPUアクティビティアイコンを表示する」の状態を変更しても、PCを再起動するまで反映されない
- [VRay 6] Blackwell GPUでのCUDA Vpathテストで予期しない低パフォーマンスが発生する
- [GeForce RTX 5080] Valorantを起動時にクラッシュする可能性がある
- サードパーティ製ユーティリティ「NVIDIA Profile Inspector」が、NVIDIAドライバー572.16で使用するとクラッシュする可能性がある
フォーラムによる不具合報告
NVIDIA公式のフィードバックスレッドでは、ユーザーからさまざまな不具合の報告が寄せられています。
- カスタム解像度の適用問題
- LG C2 4Kスクリーンで2560×1080や3440×1440のカスタム解像度が適用されず、ブラックスクリーンになる問題が報告されています。
- この問題はドライバー572.16で発生しており、修正されるまでこのドライバーの使用を避けることが推奨されています。
- CPU使用率の増加問題
- プロセス「ntoskrnl.exe」によるCPU使用率の増加問題([5001913])が未解決であることが報告されています。
- この問題は2ヶ月以上前から報告されており、セキュリティ上の脆弱性が修正された最新ドライバーでも問題が続いているため、ユーザーは古いドライバーを使用せざるを得ない状況です。
- モニターのスリープ問題
- モニターがスリープモードに入った後、再び点灯する問題が報告されています。
- この問題は過去6〜7回のドライバーアップデートで発生しており、ドライバー552.22に戻すことで解決しています。
- DLSS 4オーバーライドの未サポート問題
- RTX 40シリーズ(例:RTX 4070 Ti Super)でDLSS 4オーバーライド機能がサポートされていないことが報告されています。
- ゲーム(例:Cyberpunk 2077)でDLSS 4オーバーライドが「未サポート」と表示される問題が発生しています。
- Valorantのクラッシュ問題
- GeForce RTX 5080でValorantを起動するとクラッシュする問題が報告されています([4951583])。
- Shadow of the Tomb Raiderのクラッシュ問題
- RTX 4080で「Shadow of the Tomb Raider」の特定のエリア(例:Trial of the Eagle)でRTシャドウを有効にするとクラッシュする問題が報告されています。
- DirectXエラー
- DirectX関数「GetDeviceRemovedReason」が失敗し、GPUが応答しなくなるエラーが報告されています。
- この問題はドライバー566.36および572.16で未解決です。
- ドライバーのダウンロードページの問題
- 手動ドライバーダウンロードページでGPUを選択後、結果が表示されない問題が報告されています。
- NVIDIAコントロールパネルの設定適用ボタンがない問題
- 新しいドライバーをインストール後、NVIDIAコントロールパネルに設定を適用するボタンが表示されない問題が報告されています。
- God of War Ragnarökのフリーズ問題
- God of War Ragnarökでフリーズする問題が未解決であることが報告されています。
- この問題はSteamのディスカッションスレッドで多くのユーザーから報告されていますが、NVIDIAからの公式なコメントはありません。
- Corsair iCueによるディスプレイの点滅問題
- Corsair iCueが起動していると、ディスプレイが点滅またはモード切り替えを繰り返す問題が報告されています。
- DLSS 4オーバーライドのグレーアウト問題
- RTX 4090でDLSS 4オーバーライドがグレーアウトし、有効にできない問題が報告されています。
- この機能がRTX 50シリーズ専用なのかどうか、明確な情報が求められています。
- ドライバーインストール中の無限ループ問題
- ドライバーの再インストール中に「準備中」の状態が無限に続く問題が報告されています。
- 電力使用量と温度の増加
- 新しいドライバー572.16で、RTX 4090の電力使用量と温度が上昇したことが報告されています。
- パフォーマンスは安定しているが、電力消費と発熱が増加しているとのことです。
今回のドライバをインストールして問題が発生した場合、以前のバージョンにロールバック、またはドライバーの再インストールを行ってみましょう。症状が改善する場合があります。
(ドライバーのダウンロード及びインストールに際して発生する障害やトラブルについて、当方は損害賠償や問題解決の責任を一切負いません。)
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