2025年2月18日にリリースが予定されているObsidian Entertainment開発の新作アクションRPG『Avowed』が、Xbox Series X/Sで30FPSに制限されることが明らかになりました。この決定は、ゲームの開発初期段階で行われたもので、シングルプレイヤーの一人称視点ゲームにおいて、よりリッチで没入感のあるビジュアル体験を提供するための選択であると説明されています。
ビジュアル重視の設計方針を採用
アートディレクターのマット・ハンセン氏によれば、30FPSの制限は、ゲームの視覚的な品質を最大限に引き出すために最適であると判断されました。「私たちは、30FPSを最低限の基準とし、これに基づいてゲームを設計しました。シングルプレイヤーの一人称視点ゲームでは、必ずしも60FPSが必要ではないと考えています。これにより、ビジュアルエフェクトやライティング、その他のグラフィック要素により多くのリソースを割り当てることができ、プレイヤーに対して豊かで没入感のある世界を提供できるのです」と、ハンセン氏はIron Lords Podcastで述べています。
この決定に対しては、一部のゲーマーから失望の声が上がっています。特に、Microsoftが次世代機Xbox Series X/Sの能力を60FPSのゲームプレイが可能であると大々的に宣伝していたこともあり、『Avowed』がこの基準を満たさないことに対する不満が広がっています。しかし、Obsidianはこの判断を早い段階で行ったことに自信を持っており、現在の開発状況ではゲームがスムーズに動作していることを強調しています。
複数のエンディングで広がるプレイヤーの選択肢
『Avowed』は、Pillars of Eternityの世界観を引き継ぎつつも、初めてこのシリーズに触れるプレイヤーにも配慮した設計がされています。ゲーム内では複数のエンディングが用意されており、プレイヤーの選択が結末に直接影響を与える仕組みが組み込まれています。ゲームディレクターのキャリー・パテル氏は、「エンディングは二桁の数用意されていますが、正確な数は明かせません。しかし、これらはプレイヤーの選択によって大きく変化し、各ゲーム進行で異なる結末が見られるでしょう」とコメントしています。
また、ゲームの進行においては、キャラクターの成長やスキルツリーの発展が重要な要素となっており、プレイヤーは自分のプレイスタイルに合わせてキャラクターをカスタマイズすることが可能です。五つの異なるスキルツリー(レンジャー、ファイター、ウィザード、ゴッドライク、コンパニオン)が用意されており、それぞれがユニークな能力とプレイスタイルを提供します。
さらに、探索やパルクール要素、パズルの解決など、縦方向に広がるレベルデザインにも重点が置かれています。新たに公開されたゲームプレイ映像では、初期のダンジョン内でのクエストや、様々な敵との戦闘が披露されました。特に、スケルトンのミニボスやメインボスとの戦闘シーンでは、選択と結果が大きくゲームの進行に影響を与えるシステムが強調されています。
『Avowed』は、Xbox Game Passでもリリース初日から利用可能であり、多くのプレイヤーが期待を寄せています。特に、リリース後に60FPSモードが追加される可能性もあり、今後のアップデートに対する注目も集まっています。これまでのObsidian作品と同様に、プレイヤーの選択が物語を形成し、エンディングに影響を与える点が、今回のタイトルの大きな魅力の一つです。
『Avowed』のリリースまであとわずかですが、ビジュアルとパフォーマンスのバランスをどのように取っているかに注目が集まっています。今後の新情報やリリース後のアップデートによって、ゲームがどのように進化するのか、引き続き注目していきたいところです。