2024年11月21日にリリース予定の『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』は、GSC Game WorldがUnreal Engine 5.1を改良して開発した最新作です。同社の技術プロデューサー、エフゲニー・クーリック氏は、YouTubeチャンネルRadio Times Gamingで、ゲームの新たな特徴や技術的な改良について詳細を明かしました。
クーリック氏は、Unreal Engine 5.1を「GSCバージョン5.1」として内部で呼び、独自のツールを作り上げるためにエンジンの最適化に多くの労力を注いだと説明しました。この変更により、PCやXbox Series X|Sで安定したフレームレートを提供し、広大なゾーンをリアルタイムでシミュレーションすることが可能となっています。
新たな「A-Life 2.0」が生み出すリアルな世界
本作の最大の特徴の一つである「A-Life 2.0」システムは、プレイヤーが見ている場面以外でもゾーン内でさまざまなイベントが進行し続ける仕組みを持っています。
たとえば、プレイヤーが遭遇する勢力やモンスターは各自のテリトリーを守り、あるいはマップを移動して他のグループやモンスターと衝突することがあります。プレイヤーが直接見ていなくても、戦闘や衝突の結果をゲーム内で確認することができるとのことで、まるでゾーンが生きているかのように感じられそうです。
動画内では期待されているMODサポートについても言及しています。『S.T.A.L.K.E.R. 2』は、Modコミュニティのサポートを強化するため、GSC Game WorldはゲームのMod開発者向けに強力なツールキットを提供する予定です。
このツールキットは、ゲーム内の小さな変更から、全く新しいゲーム体験を作り上げるような大規模な変更までを可能にする機能を備えています。これにより、プレイヤーは自分だけのS.T.A.L.K.E.R.体験を作り出し、ゲームを拡張することが可能です。
クーリック氏は、開発チームが『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズの過去の人気モッド、特に「Anomaly」や「GAMMA」などから大きなインスピレーションを得ていることを認めています。これらのModはシリーズの人気を支えてきたものであり、GSCの開発者の一部は実際にかつてModderとして活動していた経歴を持っています。この影響により、S.T.A.L.K.E.R. 2はシリーズの伝統を受け継ぎながらも、新しい技術とシステムでプレイヤーに新しい体験を提供します。
また、クーリック氏は、リリース後の拡張やDLCに関する詳細についても触れました。現在、開発チームはリリース後の「コンテンツロードマップ」を策定しており、まもなくプレイヤーに向けて正式な発表を行う予定です。これにより、リリース後もさらに新しいコンテンツが追加され、ゾーンでの冒険が広がり続けることが期待されています。
『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』は、シリーズの魅力をさらに深めると同時に、新たな技術とシステムで次世代のゾーンをプレイヤーに提供することが期待されています。