ゲーム開発スタジオ「Fntastic」は、『The Day Before』の混乱を経て、再びプレイヤーの前に立ちます。かつてSteamのウィッシュリストランキングで最上位に輝いた『The Day Before』ですが、商標問題や複数の遅延により、発売後わずか4日でプラットフォームから削除されるという波乱の展開となりました。
この事態を受け、Fntasticは公式に謝罪し、透明性と誠実さを掲げた新たな計画「Fntastic 2.0」を発表しました。
透明性と誠実さを掲げ再出発
同スタジオは公式SNSを通じて、プレイヤーに対し「もう一度チャンスを」と訴え、Kickstarterを通じて新作『Escape Factory』の資金調達を開始。『Escape Factory』は、4〜8人のプレイヤーが協力して危険な工場からの脱出を試みる物理ベースのマルチプレイヤーゲームです。
デモ版はすでにSteamで公開されており、プレイヤーは工場内で繰り広げられるパズルやトラップを攻略しながら生き延びることを目指します。Fntasticは、このゲームが過去の失敗を払拭し、スタジオの信頼回復に繋がることを期待しています。
しかし、Kickstarterでの資金調達は難航しており、執筆時点では目標額220万円のうち、わずか5万円しか集まっていない状況です。このままではプロジェクトの進行に暗雲が立ち込める可能性もあります。Kickstarterの進捗を追跡するサービス「Kicktraq」では、キャンペーン終了までに目標額の半分にも届かないとの予測がされています。
Fntasticはまた、過去に開発したゲーム『Propnight』や『The Day Before』に関する法的権利を失ったことを公表しており、これらの作品を復活させる見込みはないとしています。『Escape Factory』の成功が、スタジオの再生にとって鍵となるため、スタジオは「今回こそ正しい方法で進める」と強調し、プレイヤーの信頼回復に全力を注いでいます。
We made mistakes, and we’ve worked hard to learn from them. We refunded players because we value our community’s trust. This time, we’re focused on doing things right, and we're fully committed to delivering a game that meets expectations
— Fntastic (@FntasticHQ) September 26, 2024
さらに、Fntasticは新たなプロジェクトとして、プロップハント(隠れんぼ要素)のゲームも計画中であることを公式サイトで明らかにしています。『Escape Factory』が成功すれば、このプロジェクトにも着手する可能性があるとされています。
Fntasticの運命は、Kickstarterでの資金調達にかかっています。興味のあるプレイヤーは、無料デモをSteamでプレイし、その未来を見守ることができます。果たして、この再挑戦が実を結ぶのか、今後の展開が注目されます。