2025年の秋にリリースが予定されている『グランド・セフト・オート6（Grand Theft Auto VI）』ですが、PC版はコンソール版に比べて遅れて発売される可能性が浮上しています。元Rockstar Northの技術責任者であるオッベ・ヴァーメイ氏が、PC版リリースの遅延に関する背景を詳しく説明しています。
技術的な課題がPC版のリリースに影響する理由
PC版のリリースは、コンソール版とは異なるハードウェア要件を満たす必要があります。ヴァーメイ氏は、「PC版はマウスやキーボードの操作をサポートし、追加のゲームプレイ要素や幅広いハードウェア構成に対応しなければならないため、非常に複雑です」と述べています。特に、PC版では異なるプロセッサ、メモリ、グラフィックスボードなど、多様なシステム構成に対応するためのテストが必要で、これが開発チームに大きな負担を強いることになります。
さらに、PC版で技術的な不具合が発生した場合、コンソール版が正常に動作していても、その評判に悪影響を及ぼすリスクがあるとのことです。ヴァーメイ氏は、「同時リリースはリスクが高く、PC版で発生した不具合がコンソール版の評価にまで波及する可能性があります」と指摘しています。
これまでのGTAシリーズにおいて、GTA VのPC版はコンソール版のリリースから約18ヶ月後に発売されましたが、GTA VIではこの期間が短縮されることが期待されています。ヴァーメイ氏は、「開発チームはおそらくこの遅れを短縮したいと考えているでしょう」とコメントしていますが、一方で彼は、「急ぐ必要はない」とも述べています。GTA VIは非常に長期間にわたって売上が好調であることが予想されており、開発者たちは慎重なアプローチを取ることで、品質を優先する姿勢を崩していないようです。
また、同氏は過去のコンソールとPC版の売上格差についても触れており、かつてはコンソール版の売上が圧倒的に上回っていたものの、現在ではその差が縮まっていると指摘しています。これにより、PC版リリースの重要性が増していると考えられますが、リリースのタイミングについては慎重な判断が求められています。
GTA VIのPC版リリースに遅れが生じる可能性は依然として残っているものの、開発チームは品質と最適化を優先しており、段階的なリリース戦略が採用される見込みです。今後もGTA VIに対する期待は高く、特にPCゲーマーにとっては、リリーススケジュールの発表が待ち遠しい状況です。
