2015年にXbox One専用で発売された『Halo 5: Guardians』について、Microsoftは長年PC版の移植を検討していたものの、技術的問題を理由にその計画を中止したことが確認されました。
元343 Industriesの開発者であるTyler Owens氏が、Microsoftがこの決断に至った背景について、興味深い裏話を共有しました。
ビジネス的判断?リソース投資のバランスを考慮したMicrosoftの決断
『Halo 5: Guardians』がリリースされた2015年から1年後、MicrosoftはPC向けに「Halo 5: Forge」をリリースしました。これはPC上でのマップエディター機能を備え、PCゲーマーがシリーズの一部を楽しむことができるものとして発表されました。
このリリースは多くのファンに「近いうちにシングルプレイヤーキャンペーンもPCへ移植されるのでは?」という期待を抱かせました。しかし、Owens氏が明かしたところによれば、Microsoftは技術的な理由からこの計画を中止することを決めたとのことです。
そう願いたいけど、個人的には絶対に実現しないと思う。検討されていた移植版は、かなり大きな技術的な障害にぶつかり、結局中止されたんじゃないかな。
Owens氏によれば、「Halo 5: Guardians」のPC版にはいくつかの技術的な障害が存在しており、これが移植の実現を妨げる大きな要因となったとされています。ただし、具体的な技術的問題については詳細は語られていません。
一部の専門家やファンの間では、「フレームレートと物理エンジンの連動」が問題の原因ではないかと推測されています。過去の例として、PC向けに最適化されていないゲームで「マウス操作の不具合」や「エイムアシストの不一致」が問題になったケースが挙げられ、移植作業に対するMicrosoftの技術的な不足を指摘する声も多く見られました。
『Halo 5』のPC移植が中止になったことに対して、ファンコミュニティはさまざまな反応を見せています。特に、「GamingLeaksAndRumours」では多くのユーザーが、Microsoftが挙げた「技術的問題」が本当に避けられない問題だったのかに疑念を抱いています。
一部のファンからは、「Microsoftが自社の製品をWindows向けに移植できないのは皮肉だ」とのコメントが寄せられました。また、他のユーザーからは、「Microsoftは今まで多くの優れたスタジオを閉鎖してきたのに、Haloに関しては手を尽くさない」との厳しい批判も見られました。『Halo 5』の移植が本当に技術的な問題によるものだったのか、または単にリソースの優先順位が低かっただけなのか、ファンの間で議論が続いています。
Owens氏は今回の発言において、現時点では『Halo 5: Guardians』がPCに登場する可能性は低いとの見解を示しています。これは、『Halo: The Master Chief Collection』がPC版で登場し、シリーズの主要タイトルがPCで楽しめるようになっている現状を考えると、ファンにとっては大きな落胆と言えるでしょう。
Microsoftが今後、過去のタイトルをリマスターしてPC向けにリリースする可能性が完全に消えたわけではありませんが、その実現は非常に厳しいと予想されています。
ファンの声に応え、『Halo 5』がPCへ移植されることを期待するユーザーも多いですが、Microsoftの今回の決定は、ビジネス的な現実を反映したものと捉えるべきかもしれません。『Halo 5』がPCで遊べる日が来るかどうかは不透明ですが、ファンは今後のシリーズ展開に一層の期待を寄せていることでしょう。