人気アクションRPG『Path of Exile 2(PoE2)』の早期アクセス開始が当初の予定より3週間遅れ、12月6日へと延期されることが公式に発表されました。
この延期はゲームのコンテンツ開発遅れによるものではなく、予想以上に時間を要したサーバーインフラの統合作業が原因とされています。開発を担当するGrinding Gear Gamesのゲームディレクター、ジョナサン・ロジャース氏は、サーバー統合の難易度とその対応に関する説明と共に、ファンへ深い謝意を表明しました。
安全なデータ移行を目指した開発チームの決断
ロジャース氏によると、今回の延期の最大の要因は、Path of Exile 1と2のアカウント統合作業におけるサーバー側の技術的な課題です。この統合作業には、既存のPath of Exile 1のユーザーが購入したすべてのゲーム内課金アイテムがPath of Exile 2にも引き継がれるようにすることが含まれており、PC版だけでなくコンソール版のアカウントシステムも含めて一元化する必要があります。
この複雑なデータ統合の過程で、多くの課題が浮き彫りになりました。例えば、複数のアカウントが同一のユーザー名を持っていたり、複数のアカウントに同じメールアドレスやSteam IDが登録されていたりといった問題が発生し、それらを解消するために細かなデータ修正が必要となりました。
また、過去のデータの互換性を保ちつつ、新しいシステムへの完全移行が求められるため、データベースの移行作業が難航しています。こうした背景から、Grinding Gear Gamesは、プレイヤーが購入したすべてのアイテムやアカウントデータが安全に引き継がれることを保証するため、徹底したテストを実施する必要があると判断し、リリース日を延期する決断に至ったとのことです。
リリース延期の決断とディレクターの謝意
ロジャース氏は、「予定通りにリリースできる見込みもありましたが、プレイヤーに快適でエラーのない体験を提供するには時間が足りないと判断しました。重要なデータの移行にミスが生じるとプレイヤーの信頼を損ねるため、慎重を期して延期を決めました」と説明しています。また、今回のリリース遅延に関して「私が計画通りに進行できなかったため」と、自らの責任を認め、ファンに対して深い謝罪の意を表しました。
12月6日のリリースに向けて、Grinding Gear Gamesは引き続きシステムの調整とテストを重ね、スムーズなアクセス提供を目指しています。さらに、開発チームは今後4週間以内に大規模なライブストリームを開催し、Path of Exile 2のエンドゲームに関する新コンテンツやシステムについて詳細を公開する予定です。
ロジャース氏は「これまでにない規模でのリーグ発表を行う」と述べており、ファンが期待するエンドゲーム体験の強化についての情報が発表されることが予想されます。ファンにとって待ち遠しい日が続きますが、安定したプレイ環境を提供するための開発チームの決断に注目が集まります。