Skyrim上で“Morrowind”を完全再構築するファンプロジェクト「Skywind」のゲームプレイ映像が公開！開発チームがBethesdaとの公式提携を選ばなかった理由についても語る

By Mag - 2025.01.17 Fri

ゲームニュース

Bethesdaの名作『The Elder Scrolls III: Morrowind』を現代のエンジンで完全再構築するという大胆な取り組みで注目を集めている大型MOD「Skywind」ですが、1月16日にライブ配信が行われ、ロケーションデザインや戦闘システム、アニメーションなどの開発進捗を公開。

また、開発陣は「Bethesdaと協力すれば早く完成したかもしれないが、品質は大きく劣っただろう」と語り、情熱を優先した制作スタンスを貫いていることが明らかになりました。

ファンの情熱が創り出す『Skywind』

「Skywind」は、Bethesdaの名作RPG『The Elder Scrolls III: Morrowind』を、現代のゲームエンジンであるSkyrimのCreation Engineに完全移植することを目的としたファン主導の大型プロジェクトです。

この取り組みは、無料で公開されるトータルコンバージョンMOD（原作を大きく変更または再構築するMOD）として進行中であり、プロジェクトのリーダーたちと数百人のボランティアが力を合わせています。

最新の開発配信では、屋外ロケーションやダンジョン、NPC、UI、さらには高品質なオーディオエフェクトまで、進行中のプロジェクトの魅力を2時間にわたり披露しました。

特に話題となったのは、ダイナミックな照明システムや新たなクリーチャーデザイン、象徴的なダンジョン「Ghost Gate」の詳細です。また、ファンお気に入りの「Bitter Coast」の環境デザインや、象徴的な「Ebonheart」のドラゴン像も公開され、多くの視聴者を魅了しました。

Bethesdaと提携しなかった理由とその決断がもたらすもの

このプロジェクトは、2013年に始まり、約10年の歳月をかけて開発が進められていますが、驚くべきことに、この巨大なプロジェクトはBethesdaとの公式な提携なしに行われています。この決断について、開発チームは以下のように説明しています。

Bethesdaと協力すれば、確かに『Skywind』はもっと早く完成したでしょう。しかし、そうなれば、このゲームは間違いなく劣ったものになっていたはずです。私たちが企業ではなく、情熱を持つ個人のグループであるという事実が、プロジェクトをより良いものにしているのだと思います。

開発者たちは、公式プロジェクトとして進める場合、コスト削減やスケジュール厳守などの制約が生じ、クリエイティブな自由が失われるリスクを指摘しました。また、ファンによるプロジェクトであるからこそ、各デザイナーが個々の情熱を持って独自の工夫を凝らせる環境が整っていることを強調しています。

さらに、「Skywind」の開発ペースが緩やかである理由についても触れられました。このプロジェクトはボランティアベースで運営されており、開発者たちは日常生活や仕事の合間を縫って作業を行っています。そのため、完全なAAAタイトルのように迅速な進行は難しいものの、それがむしろ完成品の品質向上に繋がっているという意見も見られました。

完成時期については依然として不明であり、「Skywind」は「完成した時が最も良い時期」との信念に基づいて制作されています。ファンの参加とサポートが引き続き重要であり、プロジェクトへの貢献を考えている人々に向けて、「ファイルカッティング」や「レベルデザイン」などのスキルを学べる機会が提供されています。