8月19日、VGCはリメイク版『サイレントヒル 2(SILENT HILL 2)』において、ゲームの最初の27分間にわたるプレイ映像を公開しました。この映像は、ゲーム序盤の内容を収めており、ネタバレを避けたい方は視聴を控えることが推奨されています。同日に、コナミからも公式のストーリートレーラーが公開されており、こちらも併せて注目が集まっています。
「サイレントヒル」の独特の雰囲気をどこまで再現できるか
本作は、ポーランドのゲームスタジオ・Bloober Teamが開発を手掛けており、シリーズの名作を現代に蘇らせるべく、多くの新要素が導入されています。より没入感を高めるために、従来の固定カメラ視点から肩越しの視点へと変更されており、プレイヤーはサイレントヒルの不気味な世界をよりリアルに感じられるようになりました。
戦闘システムや謎解き要素も、現代のプレイヤーに合わせてリファインされており、初心者から熟練者まで幅広い層が楽しめるよう、謎解きの難易度選択機能が追加されています。これにより、プレイヤーのスキルレベルに応じた体験が可能です。
また、原作ファンにとっても見逃せない要素として、新たに「スパイダーマネキン」というクリーチャーが登場します。さらに、新たな解釈を加えたエンディングも追加され、複数の結末を楽しめる仕様となっています。
グラフィックは大幅に進化し、特に霧の演出がよりリアルに再現されています。オリジナル版の雰囲気を損なわず、現代の技術で見事に蘇った『サイレントヒル』の世界を体験できることでしょう。なお、本作はUnreal Engine 5を使用して開発されており、2022年10月にBloober Teamが公開したPCのシステム要件では、NVIDIA RTX2080で1080p/高設定/30fpsの動作が推奨されていました。現時点でSteamに記載されている要件は変更されておらず、コナミが新たなシステム要件を発表するかどうか、今後の動向に注目が集まっています。
コミュニティ上では、今回の映像公開によりゲームに対する期待が高まったと述べています。特に、静かなシーンやパズルを解くシーンがゲームの雰囲気をよく伝えており、トレーラーよりも効果的だと評価されています。
ゲームのビジュアルや環境描写に対しては高い評価があり、オリジナルの雰囲気がしっかりと再現されているという意見が多く見られました。また、オープニングの音楽もファンの間で非常に評価が高く、ゲームの一部として楽しみにされているようです。
一方で、技術的な問題に対する指摘もありました。特に、キャラクターの周りに見られる「ゴースティング」や、アップスケーリング技術(FSRやTSR)の品質に疑問を持つユーザーがいました。また、カメラワークや戦闘システムに違和感を感じるという意見もあり、オリジナルとは異なる点がファンに不安を与えているようです。
Bloober Teamの過去作『The Medium』におけるメンタルヘルスやペドフィリアの描写が不適切だと感じるユーザーもおり、その影響でリメイクに対する信頼性に疑問を持つ意見も散見されました。
本作に対する反応は総じてポジティブですが、技術的な懸念やBloober Teamへの不信感も依然として残っているようです。特に、オリジナル版のファンが期待する「サイレントヒル」の独特の雰囲気をどこまで再現できるかが、今後の評価の分かれ目となりそうです。