9月18日にリリースされたPC版『ファイナルファンタジー XVI』ですが、Tom’s Hardwareの分析によると、Steamユーザーの90%以上が1080pの中設定で60FPSを安定して達成できていないことが判明しました。具体的には、DLSSやFSRといったアップスケーリングやフレーム生成機能を使用しない環境では、RTX 4070以上のグラフィックカードでなければ、1080pで60FPSのプレイは困難という結果が出ています。
ミドルレンジGPUでは40FPSも困難：他のゲームと比較しても異例のパフォーマンス低下
この分析は、「ファイナルファンタジー XVI」が要求する高いハードウェア性能に焦点を当てており、Steamの統計によれば、RTX 4070以上のGPUを持つユーザーは全体のわずか6%に過ぎません。このため、ゲームを最高の環境で楽しむことができるプレイヤーは非常に限られています。
さらに、一般的に広く使用されているRX 6600やRTX 4060といった中価格帯のGPUでは、1080pの中設定でも40FPSに届かないケースが多発しているとの報告があります。このことは、他の競合ゲームと比較しても顕著です。例えば、「Alan Wake 2」はビジュアル面でも非常に優れたゲームでありながら、RTX 4060などのミドルレンジのGPUでも良好に動作しますが、「ファイナルファンタジー XVI」は同等のGPUでは満足のいくパフォーマンスを発揮できません。
多くのプレイヤーは、スクウェア・エニックスに対し、今後のパッチやアップデートでこのパフォーマンス問題が改善されることを期待しています。特に、DLSSやFSRといったアップスケーリング技術を使用せず、純粋な1080pでのプレイを求めるユーザーが多いです。しかし現時点では、ほとんどのプレイヤーが「ファイナルファンタジー XVI」を最高の環境で楽しむことができない状況となっています。
このようなパフォーマンス問題が解決されなければ、PC版「ファイナルファンタジー XVI」が広く受け入れられるのは難しいかもしれません。多くのゲームがより低スペックでもスムーズに動作する中、スクウェア・エニックスの対応が今後の鍵となるでしょう。