韓国のゲーム開発会社Pearl Abyssが手掛ける2025年にリリース予定の新作RPG『紅の砂漠（Crimson Desert）』に関する最新情報が投資家向けの説明会で明らかになりました。この発表では、シングルプレイモードのボリュームや、リリース後に実装予定のオンラインモードについての詳細が明らかにされました。
このタイトルは、2019年に初めて発表されて以来、さまざまな変更と開発の見直しが行われ、期待が高まっています。Pearl Abyssは、これまでにMMORPG『黒い砂漠』で成功を収めており、『紅の砂漠』はその次世代プロジェクトとして注目されています。
GTA風のマルチプレイが登場予定！発売後の追加コンテンツに注目
開発チームはシングルプレイヤーモードの完成後、マルチプレイヤーモードをリリースする予定で、これはRockstar Gamesの「GTAオンライン」に似たオンライン要素が提供されるとのことです。
このモードでは、プレイヤーがゲーム内で自由に探索し、様々なアクティビティに参加できるほか、仲間との協力や対戦も楽しめるものになるとされています。加えて、Pearl Abyssは本作にゲーム内購入要素を導入予定で、スキンや装飾アイテムといったコスメティック要素を購入することができるようになります。ただし、これらはプレイに直接影響を与えるものではなく、あくまでビジュアル面の拡張となるようです。
『紅の砂漠』は、PlayStation 5、Xbox Series X/S、PC向けにリリースされる予定で、次世代機に対応した最先端のグラフィック技術や物理エンジンが活用されています。
特に、自社開発のエンジン「Black Space」により、自然環境とのインタラクションやキャラクターのリアルな動き、さらには時間や天候の変化に応じた行動変化など、細部にわたる表現が実現されています。たとえば、気温が低下するとキャラクターの動きが鈍くなり、夜になるとその動作がさらに変化するという細かな演出が盛り込まれています。
また、Pearl Abyssは、ストーリーや自由度の面で、これまでのヒット作『ウィッチャー3』『アサシンクリード』『ゼルダの伝説』といった作品からも多くの影響を受けたと発表しています。
特に『アサシンクリード』の自由な探索要素や、『ゼルダの伝説』の広大なオープンワールドの冒険要素が、『紅の砂漠』における革新的な体験に反映されています。本作ではプレイヤーの選択がゲーム内で大きな影響を及ぼし、他のキャラクターや世界全体に対する評価が変わる「評判システム」も導入されており、プレイヤーはヒーローにも悪役にもなることが可能です。
2024年の「G-Star」や「The Game Awards」といったゲームイベントでは、さらなるゲームプレイ映像や新情報が公開されると予測されており、発売に向けたマーケティング活動が本格化する見込みです。Pearl Abyssは、これまでにも『黒い砂漠』などの成功を背景に、グローバルな市場での展開に向けた準備を進めており、日本のゲームファンにも多くの期待が寄せられています。
本作の開発チームは、最大時で250名が関与していたものの、現在は最終調整段階に入り、リリース後も持続的にコンテンツを追加するために約50名のチームがマルチプレイヤーの開発に専念しています。また、同スタジオが進行中の別タイトル『DokeV』や『Plan 8』にもリソースが割かれており、今後の展開にも注目が集まっています。
Pearl Abyssは、これらの壮大なプロジェクトに対して自信を持っており、マーケティング費用として200億～400億ウォンを投入する予定です。リリース後は、TwitchやYouTubeなどのストリーマーとのコラボレーションも視野に入れており、ゲームの広大なオープンワールドを実際に体験する様子を視聴者に届けることで、さらなる注目を集めようとしています。
『紅の砂漠』の成功が予測される中、国内外のゲーマーにとって、2025年は新たな冒険が待ち受ける年となりそうです。