Sonyが手掛けたシューターヒーローゲーム『Concord』が、2024年9月に販売停止を迎えたことで、ゲーム市場で異常な動きが起きています。Firewalk Studiosが開発したこのタイトルは、リリース当初の販売価格がわずか40ドルでしたが、販売終了が発表されるとすぐにオークションサイトに高額な出品が相次ぎました。
購入者の動機は希少価値狙い?「利益目当ての取引」が進行中
PCGAMERやTheGamerの報道によると、eBayなどのオークションサイトでは、PS5版の物理ディスクが25,000ドルという驚くべき価格で出品されており、他にも950ドルや500ドルといった高額な出品が目立っています。これらの高額な価格設定に対し、最初は誰もが「誰がそんな値段で買うのか?」と疑問を抱きましたが、実際に150ドルで売買されたケースも確認されています。この金額は、元の価格の約3.75倍にあたります。
さらに、イギリスのeBayでは、100ポンドから10,000ポンドという幅広い価格帯で出品されており、「販売停止」「希少品」などのキーワードで購買意欲を煽る出品者が増加しています。こうした状況は、いわゆる「転売屋」による市場操作が原因とみられ、一部では虚偽の販売履歴を作成して価格を釣り上げる動きも見受けられます。
また、これに加えて『Concord』の限定版ワイヤレスコントローラーも転売市場で注目を集めています。このコントローラーは、販売停止の影響で一層希少価値が高まり、ディスク同様に高額で取引されています。
しかし、『Concord』が将来的に希少価値の高いコレクターズアイテムになるかどうかは不透明です。多くの高額出品は未開封品の状態をアピールしていますが、購入者の動機は「将来の価値を期待した取引」で投資的なものが強いと考えられています。業界の専門家は、こうした高額な物理ディスクが将来にわたって価値を保つ可能性は低いと指摘しており、購入者が後悔するリスクが高いことを警告しています。
結局のところ、『Concord』の物理ディスクは一時的な注目を集めていますが、長期的に見てこの価格が持続するかどうかは疑問視されています。ゲーム自体が市場から消えたとしても、それがゲーム市場における「コレクターズアイテム」になる可能性は極めて低いと見られています。