韓国のゲーム開発会社Kraftonは、2024年内に早期アクセスのリリースが予定されている予定新作ライフシミュレーター『inZOI』について、大規模なサポート計画を発表したとPCGAMERが報じています。『The Sims』シリーズの強力なライバルとして位置づけられるこのゲームは、今後20年間にわたりコンテンツが更新され続ける予定で、業界内外で大きな注目を集めています。
Kraftonが掲げるinZOIの壮大な20年サポート計画
『inZOI』は、2024年末までに早期アクセス版でのリリースが計画されており、リリース当初は一部の機能が制限される可能性があります。これについて、開発責任者のキム・ヒョンジュン氏は「まだ実現できていない要素が多く、完全なビジョンを実現するには10年以上かかるだろう」と述べています。しかし、Kraftonはゲームを長期的にサポートし、最終的には20年以上にわたって新しい都市や文化、そしてユーザーが自由に作成できる要素を次々と追加していく計画と述べました。
キム氏は、ゲーム内でプレイヤーが異なる文化を体験できるように、様々な都市を追加する意向を示しました。プレイヤーは都市ごとの独自の文化や生活様式に触れるだけでなく、ゲーム内で自分自身の都市やアイテム、さらには独自のゲームを作成することが可能になる予定です。この点で、『inZOI』は単なるライフシミュレーターを超えたクリエイティブなプラットフォームとしての進化を目指していることが明らかになりました。
さらに、『inZOI』はリアルなグラフィックスタイルを採用しており、これが『The Sims』シリーズとの大きな違いとなります。明るくカートゥーン風の表現を特徴とする『The Sims』に対し、『inZOI』はソフトな光と精密なキャラクターモデルで、より現実的な世界観を演出します。また、オープンワールド形式で、プレイヤーは自分の車を使って自由に移動できるほか、仕事や職業体験の要素も追加されているため、幅広いライフシミュレーション体験が可能です。
現在のライフシミュレーター市場では、『The Sims 4』が長らく支配的な存在であり、その後継となる作品が待たれている中で、『inZOI』はその期待に応える形で登場することになります。『Life by You』の開発中止や『Paralives』のリリースが2025年に延期されるなど、このジャンルにはまだ大きな空白があります。『inZOI』が2024年内に予定通り早期アクセス版をリリースすれば、ジャンルの次なるステップとして重要な役割を果たすことになるでしょう。
Kraftonの壮大な20年計画が成功するかどうかは、リリース後のユーザーの反応や市場の動向次第ですが、少なくともゲームファンにとっては新しいライフシミュレーション体験が訪れることが確実です。『inZOI』の進化と、それがもたらす新しい世界観に、これからも目が離せません。