2024年11月21日にリリースされた『STALKER 2: Heart of Chornobyl』は、ファンが長らく待ち望んでいたタイトルですが、そのデビューは技術的な課題とバグの多発により賛否両論のスタートとなりました。
それにもかかわらず、コミュニティの熱意によって、ゲームの問題点を修正し、新たな体験を提供する数々のMODが登場しています。本記事では、その中でも注目すべき改良とプレイヤーからの評価を詳しく解説します。
最も注目されるパフォーマンス改善MOD「Stalker Optimizer」
「Stalker Optimizer」は、リリース時に多くのプレイヤーが指摘した「画面のカクつき（スタッタリング）」問題を解決するために設計されました。このMODは、以下の点でゲーム体験を向上させます。
- シェーダーコンパイルの最適化：無駄な処理を削減し、スムーズなプレイを実現。
- データストリーミングの効率化：ゲーム内リソースの転送が効率的に行われ、フレームレート（FPS）が向上。
- パフォーマンスの向上：CPUのスペックによりますが、5～10fpsの向上が期待されます。
プレイヤーからは「劇的に快適になった」という声がある一方で、環境によっては効果が限定的だったり、逆にパフォーマンスが悪化したという報告も見受けられます。そのため、完全な解決策とは言い切れません。しかし、導入手順がシンプルなため、パフォーマンスに課題を抱えるプレイヤーにとっては一度試してみる価値があるでしょう。
シェーダーコンパイル時間を短縮MOD
起動時の長時間待機を解消するMODも公開されています。本作では、初回起動時に約10分間のシェーダーコンパイルが必要とされるだけでなく、次回以降の起動時にも約1分間のコンパイル時間が発生します。このMODは、その繰り返し発生する無駄なコンパイルを解消することで、起動プロセスを大幅に短縮する効果があります。
ゲームプレイを変える「重量制限解除MOD」
このMODは、ゲームの重量制限を撤廃するもので、プレイヤーがすべてのアイテムを自由に持ち運べるようにします。これにより、ゾーンでの探索やアイテム収集がより楽しくなる一方、ゲームのリアリズムや戦略性を損なう可能性があるとの指摘もあります。
戦闘のテンポを向上させる「敵の耐久力調整MOD」
特に厄介な敵であるブラッドサッカーやポルターガイストの耐久力を4分の1に低下させるこのMODは、弾薬の節約や戦闘のストレス軽減を可能にします。一方で、敵の脅威が薄れることでゲームの緊張感が失われるという意見も見受けられます。
その他の注目すべきMOD
以下のようなMODも、プレイヤーの注目を集めています。
- Natural Colors Chernobyl:画面の色味を自然な感じに変更
- Disable aim assist and FOV set to 120:エイムアシスト無効化
- Sell damaged stuff:破損した装備を売買可能に
- No weapon (and optionally outfits) durability loss:武器の耐久性を無限に
- Even Longer Days:昼夜サイクルの長さを延長
これらのMODは、プレイヤーの好みに応じてゲームのカスタマイズを可能にし、STALKER 2の楽しみ方を広げています。
バグ、パフォーマンス、UI改善のアップデートも実施予定
Steamではすでに10,000件以上のレビューが投稿され、そのうち81%が肯定的評価を示しています。多くのプレイヤーが技術的な問題を抱えつつも、ゲームそのものの魅力に惹かれているようです。GSC Game Worldも公式パッチをリリースし、技術的な問題の修正に取り組んでいます。
コミュニティの努力によって、MODを活用したカスタマイズが進むことで、STALKER 2はさらに洗練された体験を提供することが期待されています。公式アップデートとMODの組み合わせで、ゾーン探索はより快適で楽しいものになるでしょう。